コレクション: 宗教美術 (Religious Art)

日本の歴史において、宗教は特定の教義への排他的な帰属というよりも、聖なるものを多角的に捉えるための実践の調和的な重なりとして理解されてきました。

神道は日本固有のアニミズム的宗教伝統であり、自然現象、祖先、山や川、神話的存在などに宿る霊的存在である「神(かみ)」の崇拝を中心としています。季節の祭祀や自然との調和を重んじ、特定の信仰を排他的に求めないため、他の宗教と柔軟に共存してきました。

6世紀に朝鮮半島を経て伝来した仏教は、日本の美術、国家制度、思想において決定的な影響を与えました。千年以上にわたり、神道と仏教の境界は明確ではなく、寺院に神が祀られ、神社に仏像が安置されることも一般的でした。神は普遍的な仏の仮の姿(垂迹)であるとする本地垂迹説が広く受け入れられていました。

日本において道教や儒教は制度化された宗教として定着することはありませんでしたが、思想、政治、美意識に強い影響を及ぼしました。道教は、不老長寿を象徴する仙人、鶴や亀、四神、五行(木・火・土・金・水)、陰陽思想などをもたらしました。これらの道教的モチーフは、特に真言密教などの仏教美術や、文人画における仙人や隠者、山中修行者の表現に深く浸透しています。

儒教は、武士道における忠義、秩序、孝といった倫理観を形成し、徳川幕府の統治制度や教育思想の基盤ともなりました。梅・竹・松から成る「歳寒三友」などの儒教的象徴は、装飾美術の主題としても広く用いられました。

こうした思想の重なりの中で、日本の宗教彫刻は世界でも屈指の洗練を遂げました。日本の伝統的な宗教調度は、神道と仏教の双方にまたがり、道教や儒教に由来する図像や形式を共有・借用しながら発展してきたのです。

Religious Art

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