Striking Antique Japanese Porcelain Kutani Tokkuri

九谷旭山造の台座に鮮やかな色彩で仏像が描かれた素晴らしい九谷焼徳利のペア。オリジナルの署名入り木箱「仏画徳利一対」に収められています。  それぞれの高さは16.5 cmで状態は良好です。

旭山あるいは九谷旭山の名は、徳田徳次(1818-1877)の尽力と後援により有名になりました。徳次は春日山窯と閔山窯の絵付け師であった徳田屋 徳右衛門(1792-1873)の息子です。父から陶芸の技術を学び、後に閔山窯の職人となり 赤絵の技法に秀でました。彩雲楼旭山あるいは九谷旭山という作者名を用いました。1844年頃に金沢の閔山窯が閉鎖された後、加賀藩最後の藩主 前田慶寧は産業奨励策の一環として、1867年に卯辰山の麓に藩窯である陶磁器窯「陶磁所並陶磁窯」を設立しました。徳田徳次がここで働き、明治維新で藩窯が廃窯となった後に窯を譲り受け、向山窯と改名して独立して窯業を続けました。また、上京して作陶したことでも知られています。門下生には、娘婿の初代 諏訪蘇山や春名繁春などが名を連ねています。