Red Raku Shishi Koro

大きな咆哮をあげる獰猛な獅子が、口を大きく開けて獰猛な目を天に向けています。樂家12代目当主・弘入の印が押された時代物の木製収納箱に入った、大型の楽焼香炉です。サイズは 26 x 14 x 21cmで、全体的に良好な状態です。

樂 弘入(1857-1932)は、樂 慶入の長男として生まれ、1871年に15歳で樂家12代目当主となりました。その後1919年に隠居して、弘入を名乗りました。19世紀、明治の近代化の幕開けとともに茶文化が衰退したため、慶入、弘入ともに困難に直面しましたが、この激動の時代を切り抜け、樂家一門の経営を担い、家系を守り抜きました。彼の作品は控えめな印象を受けますが、赤楽釉の色合いや色調は多彩で、より保守的な作品に個性を与えています。