Kurawanka Bowl formerly owned ー富岡 鉄斎 “牧方遺物 クラハンカ茶碗”

文豪：富岡 鉄斎コレクションの江戸時代の陶器で、鉄斎の銘「牧方遺物 クラハンカ茶碗」と題された木箱に収められています。直径12.5cm、高さ6cmと 底が厚く、重いです。江戸時代に淀川で惣菜などを売っていた「くらわんか船」で使われていたことからこの名がつきました。「くらわんか」とは「食べませんか」という意味の方言です。揺れる船でも倒れないよう、中央が低く厚くなっているのが特徴で、船上で食事をした後 代金を払わずに川に投げ込む客もいました。昔は、ご飯だけでなく 汁物やお酒を飲む時にも使われていました。これらは余暇の象徴として、19 世紀後半以降コレクターの間で非常に人気がありました。

富岡鉄斎（1837-1924）は、7歳のときから伝統的な儒教のやり方で教育を受けた学者画家でした。父の死後 神社に奉公し、後に朝廷の目的のために反政府活動を行ったため逮捕されるのを避けるために首都から九州へ逃れることを余儀なくされました。ここで文人画の真剣な研究を始め、学問的な研究を進めました。京都に戻ると、大田垣蓮月と親しくなり、蓮月のもとで働くようになり 多大な影響を受けました。日本南画院の設立に尽力し 数々の重要な役職に就き、天皇の御用絵師および帝国美術院会員に任命されました。これは日本美術界最高の栄誉です。彼の作品は、数え切れないほどの重要なコレクションに収められています。この重要人物に関する情報は容易に入手できます。詳細については、Cahill（1972年）のScholar Painters of Japan、Roberts Dictionaryを参照するか、インターネットで簡単に検索すればたくさんの資料が見つかります。東京国立博物館、ボストン美術館、京都などに所蔵されています。