Antique Ceramic Koro Incense Burner

斎藤快楽による仏像を彫刻した陶器の香炉です。"青高地香炉" と書かれた銘木箱入りです。中国の交趾焼の様式で作られており、この場合の青は金の下に見える緑色を指します。作品全体に緑色の釉薬がかけられ、さらにその上に金色が塗られています。サイズは10 x 10 x 13 cmで、状態は良好です。

嵯峨野焼は、明治から大正にかけて 嵯峨野大覚寺門前の窯元であった陶工：斎藤快楽が興した焼き物のひとつです。快楽は幕末生まれで、永樂和全の助手として働き、和全の死後に独立しました。三井家文書には、明治期の茶人一族であった三井家の中でも最も陶芸に熱心だった三井高直が 快楽の自宅窯で協力し指導を受けたことが記されています。今では忘れ去られていますが、快楽は京都では陶工として名高く、寺社からの注文も多かったと言われています。