Yamada Hikaru 山田 光
山田光(1924年-2001年)は、陶芸家で僧侶の山田鉄の息子として生まれた。関東大震災で家が破壊された後、家族とともに岐阜に移り住んだ。 20歳の時、山田光は京都の陶芸研究施設に入所。この施設は、かつて偉大な民芸運動の先駆者たちが学んだ場所であった。山田光はその先人たちより15歳若かく入所した。戦争中、彼は海外勤務を免れ、1945年に八木一夫と出会ったが、二人はすぐに友情を深め、翌年には若手陶芸家のためのグループを結成。 戦後の厳しい貧困の中で、山田光、八木一夫、熊倉順吉、鈴木治の四人は、1948年に「走泥社」という陶芸組織を結成。この組織は、公の競争を避け、「芸術のための芸術」という理念を掲げ、民芸運動の「機能より形式」という考え方を否定し、新しい陶芸の方向性を追求した。 走泥社のメンバーたちは、数十年にわたり日本国内外で現代日本陶芸を広めるために尽力した。山田光の作品は、東京と京都の国立近代美術館、ニューサウスウェールズ美術館、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館など、多くの公立および私立のコレクションに収蔵されている。